自分流悪路走破考察


第一回RHS瀬戸内訓練会

[2003-07-07]

 この度、第一回目のRHS(レスキューハートストック)瀬戸内の訓練会を開くことが出来ました。 なかなかRHS瀬戸内としての活動が出来なかったので、親睦会を兼ねて、広島県はトレールランド 神石というオフロードコースで7月5・6日にわたって開催しました。一応、僕が呼びかけて開催する ことになったのですが、なんとも頼りない幹事だったので多くの参加者に迷惑をお掛けしたことを この場を借りてお詫びさせて頂きます。これに懲りず、また訓練会をしましょう。

 訓練としては、災害地で最も起きそうな「道路上に取り残された一般車両の撤去作業」や チルホール、ハイリフトジャッキ、電動ウインチなどの四駆用のレスキュー用品を実際に使って いる様子を見ることや実際に使用してみることなどを行いました。バイク乗りの方も使えそうな 道具も出てきたので参考にはなったんではないでしょうか。

 最初の訓練はまず「コースに無事たどり着く事」となりました。幹事自身がコースに来るたびに 迷っている(恥)ので、満足なコース案内も出来なかったのですが、全ての参加者は多少迷いながら もコースに辿り着けれました。次の訓練は「コースに入ること」となりました。5・6日ともに 雨が降っていたので、コース入り口からズブズブの路面となっていて、晴れていたら簡単に上がれ そうな緩やかな斜面もとたんに厳しい道へと変身します。乗用車の牽引作業という訓練目的も コースに来て早々に片岡さんのハイエースを引っ張ることで達成しました。

 5日から参加された方はさらに「危険物取り扱い訓練」と称したアルコールの取り扱い訓練を 行いました。広島より参加の稲村さんと三宅さんが一部被害を受けたそーですが(笑)、大事無く よかったですね。特に三宅さんは後日「ミラクル三宅」という名前に変わってましたが、何があった かはここでは控えさせて頂きます(笑)。

 6日は9時より訓練開始となりました。四駆での参加者には「今日はわざとハマってね!」と 伝えておいたので、各所でハマるクルマが続出。一部、わざとかどうか怪しいクルマもいてました が訓練会の主旨にバッチリはまっていたのでここでは触れません(^^;)。僕もチルホールを使った 崖降りやウインチヒルクライムなどのデモンストレーションを行いました。昼からは「路上に取り 残された一般車両の撤去作業」を想定して手持ちのレスキュー用品などを実際に使ってみたり、 参加者の皆さんに実際にセットや牽引作業をしてもらったり、安全面での注意事項などを説明させて 頂きました。

 ひとつ気になることを。MARUさんが「前から気になってたんだけど、『災害で自宅が被災した時』 は災害地に出るべきなんだろうか?」とおっしゃってましたが、皆、口を揃えて「自宅を守るべき」 と言ってました。災害ボランティアに参加しているからといって、なにも無理してまで災害地に出向く 必要は無いと思うので、ある程度気楽に参加すればイイんじゃないかと僕も思います。ただ、前にも なにかで書きましたが、そろそろ四駆という道具で遊ぶ「だけ」というのは許されない時代が来ている んじゃないでしょうか?

神石にやっとのことで到着しました。広場に上がらないとキャンプ 出来ないので片岡さんのハイエースも登ってきますが、クロカン車ではなんてことない轍も腹下が 引っ掛かるので自走では登ってこれません。 早速、僕のウインチで牽引開始です。僕らの言葉では「引き回しの 刑」とも言います。案外といっていいのか、ハイエースには結構しっかりした牽引フックが備わって ました。最近はクロカン車といえどもタイダウンフックしかない車もあるのにねぇ。 自分の車までズリ落ちない様にあらかじめ左前輪を大きめなコブに 引っ掛けてます。私はテンションロープでの「しゃくり」は嫌いなのでほぼ使いません。簡単に スタック車などの牽引は出来るのですが、微妙な力加減が難しいのと、勢い良くしゃくった場合など では、牽引フックがモゲて飛んできたりする予測し難い二次災害が多いからです。私の装備品にも テンションロープは載せてません。 「脊椎破壊車」の異名を持つ、青木さんのダットラです。同じ コブでスタック(笑)。
早速バイクを降ろして走っていたら、泥の深い処で立ち往生。 バイクが独りで「ポツン」と立っているのが笑えます。 大人4人がかりで引っ張り出し。バイクでも引っ張り系とは これいかに。 最初にコースまで自力でたどり着いた杉野さんのプロシード。 引っ掛からず登ってきました。 のぶひろきむらさん@JA11Vです。綺麗なジムニーを見慣れて ないのでかえって異様に見えてしまうのは半分職業病か?
6日になって赤穂から駆けつけてくれた藤本さん@J55と石野 さん@HZJ73V。石野さんはショップに用事があったので早く帰られましたが、藤本さんは 最後まで訓練に参加して頂き、さらにRHSにご入会となりました(^^)。 岡山RBの森田さんも到着です。今回の画像もいくらかはプロの 森田さんの映像を使わせてもらってます。やっぱりなにか構図が違うんですよね〜。 JCJ岡山支部の新支部長のMARUさんも到着。早速コースイン して深いV字溝にアタックしてます。 予定通り(?)ハマりました。全ては予定通りです、多分・・・ 僕も直前にハマっているので悪口は言えません(笑)
セミシールドのヘッドランプなので中まで浸水してます。 中で金魚が飼えれそうですね。 風邪気味で体調がすぐれないのですが、ウインチを外しているので 自前のX−13を取り出してチル引き開始です。 やっぱり冷静な判断力が鈍っているのか、車幅灯などを壊す方向に 引っ張ってしまってます。 見るからに調子が悪そうなので「手を貸しましょうか?」と悪気 なく聞いてみますが、「要らない!」とキッパリと断る辺りが男気を感じさせてくれます(笑)。 さらにさらに引っ張ってます。
さらに方向を変えて引っ張ってます。単独行でチルで長い距離を 引くときはどこからどこまで牽くか?の見極めが難しいですね。ラクをしようとしたばかりにドツボ にハマることも多々あります。 アンカーがこの方向にしかないのでこの方向にしか牽けませんが、 そろそろ煮詰まってきています(う〜ん、わかるなぁ)。身動き出来ない状況のJA12の前の方 でおたまじゃくしと戯れる水戸川さん親子。う〜ん、怪しい・・・ さらに引っ張ったらこんな体制になってます。見方によれば転倒 にもみえるかもしれませんが、牽引を緩めれば起き上がるので転倒ではありません(たぶん)。 本人もそう主張してます。 「転倒車を起こす訓練」というのも当初想定していたので、丁度 いいアンバイに提供車が出てきたと喜びたいところですが、これはまだ転倒ではありません。 そう本人も主張しています。
私も再度、アタック。今度は反対側にズリ落ちました。残った画像 を見ると、やや速度が低かったのとタイヤを通すラインが10cmばかり右にズレていたようですね。 最初にワイヤーを引っ張り出しておけばラクですのですが、ヤミクモ に引っ張り出したのではアンカーまで届かなかったり、余分に出しすぎたりして無駄な作業が増えて しまいます。僕の場合は自分の歩幅と一回引き出すワイヤーの長さがほぼ一緒なので、17歩だったら 17回引っ張り出せば、ほぼ同じ長さのワイヤーが出せれるように普段から訓練してます。 電動ウインチによる「引破」。う〜ん、ラク。趣はないですけど ねぇ。これはこれで無駄な作業をどれだけ減らせれるかが重要だと思うのでたまに訓練してみるの も良いと思う。時間的な無駄もそうですが、体力が無くなると冷静な判断も出来なくなってきます からね。 デフロックを使ったまま脱出。う〜ん、趣がない・・・基本的 に単純にクルマを移動させるだけってのは嫌いなので本人はちょっと不満足。
デモンストレーションで高低差5mほどの崖をチルホールを使って 降ってみます。独りでなにもかもしているので、少しワイヤーを弛ませて坂に入れないとチルホール をいくら送り出しにしても車は降り始めてくれない。 真横からみたら結構傾いてます。ちょっと見難いですね。木の向こ うに幌やボンネットが見えます。 崖の下が斜面になっているのでクルマの舳先は刺さりませんでした。 ちょっと期待外れでした。刺さったら、ラダーやグレーチングをタイヤの下に当てて車を浮かすか、 ウインチなどでクルマの先端を持ち上げて下に刺さらないようにします。 崖を降ろすときも、降ろしたあとで車を下向きに方向転換するとき も運転席には誰も乗せていないと勝手にハンドルが廻ってしまうので、キーを抜いてハンドルロック を使って、ハンドルが勝手に廻らないようにしてます。
続きまして、降りてすぐの斜面(平均45度程度の緩斜面)を ウインチで登ってみます。チルダウンで使ったアンカーをそのまま使います(手抜き)。シングル ラインで一直線に6mほど登るだけなので難しいことは何もありません。 トルクアシストしながらヒルクライムです。タイヤを廻しすぎると かえってトラクションが落ちるので、空転するかしないかでゆっくりとタイヤを廻すのがコツ。 さてここからが本題の「災害地で一般道に取り残された車両の 撤去」の訓練です。どなたかの普通車を使わせてもらってもいいのですが、壊れたら困るので、 頑丈なフックの付いたJA12をMARUさんから提供して頂きました。 最初だけ僕がセットして牽引してみます。次からは参加の皆さんに 実際にセットから牽引までを体験して頂きました。
水戸川さんが積極的に参加して下さってます。チル棒を楽しそうに 振り回してます。 僕のTu−16のクラッチの操作はややコツが要ります。これも 実際に一度やってみているのと無いのとでは、随分違いがあることでしょう。なにも災害現場で チルホールを使うのが四駆乗りだけとは限りません。僕のクルマには常時チルホールを載せている ので、もし持ち主が災害で死んだとしてもクルマの装備は後に残せます。 岩国から参加して頂いた貞広さんもチェンブロを実際に操作して ます。腰が悪いそうなので無理は出来ないみたいですが、それでも適度な運動にはなりますか? 同じくチェンブロを、のぶひろきむらさんも操作しています。
続きまして、ハイリフトジャッキとワイヤークリップを使った 「尺取虫戦法」をしてみました。ハイリが暴れると牽きにくいので抑えてもらうと牽き易いですね。 「何が一番オールラウンドに使える」と聞かれたら、僕なら「ハイリフトジャッキ」と答えますが、 ハイリは諸刃の剣なので他の道具よりも一層、注意する必要はありますね。 こんな風に訓練しています。チルホール、ハイリフトジャッキ、 ハンドウインチ、チェンブロなどの牽引道具の使用、ワイヤークリップによるワイヤーの長さの 調整法、滑車を多く使ってアンカーを増やす方法などをごく簡単に説明させて頂いて訓練は無事に 終了となりました。 訓練が終わってからJEEP藤本さんがコースを走ってます。 アイドリング+αでユルユルと這い回る姿は玄人っぽくていいですね。藤本さんのJ55に あわせて僕も前後オープンでトレースしましたが、なかなか渋いライン取りされてました。 私も藤本さんのラインを真後ろでトレースしてみます。普段は こういう走りを一日中でも楽しんでます。今回は時間が少なく残念ですが、誰かが後ろをトレース してくる時は、真似出来ない様なラインや技を繰り出したり、後ろをトレースするときは少しでも 前の車より独創的な、とかワンランク難易度の高い技を繰り出して差を見せつけてやろうという 走りをするのが僕にとっては一番楽しい走り方ですね。返り討ちにあったり、「もっと腕を磨こう」 と思うことも多いですが、ハナシの判る相手と競ってこそ腕も磨かれると思いたいですね。



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