自分流悪路走破考察


ある日のメンテ 2

[2002-11-04]

 さて今日は前回の続きで幌のメンテだ。綺麗に乗ろうとする人が多いクラブにあって異色な僕は 幌も「雨漏りとか風を防いでくれればいい」てなもんで、見た目なんか全く気にしてない。ある意味 恵まれた環境だが、今までに捨ててきた物も多いハズだ。ま、それはいいとして、前回外しておいた 純正幌の破れた箇所を縫い合わせることにしよう。実は70系の幌だけで3つ持っている。持ってい るとはいえほぼ全部とてつもなくボロボロなので持ち主ですら見るのも嫌になる程なのだが、新し い物を買ったり作ったりする余裕は全く無いのでなんとか使える様にしていくしかない。

 持ってる幌のうち、二つはセブンティーントップで、残る一つはトヨタ純正幌である。 トヨタ純正幌はテールゲートの窓の枠があって、ガラスもある。よってリアを巻き上げることは不可 能だが、サイドを巻き上げて走ることは可能である。個人的な意見かもしれないが、純正幌の横だけ を巻き上げて走っているのを見ると、どうもオジン臭く思えてしまう(失礼)。

 悪口を書いたが、後方視界がガラスということで良いし、後ろの物を積むのも比較的安心して積め るしで、僕はお気に入りなので大事に使いたいところだ。今回はフロントウインド上部に差し込んで いる部分が破れて幌が半分以上も開いてしまったので補修に至ったのであるが、補修してみて改めて 純正幌のオソマツさに驚かされた。まず幌の生地が良くない。鮫肌みたいな生地なのはまだ我慢でき るとしても、ペラペラで少しの力が加わっただけで簡単に裂ける。それに縫っている糸もよろしく ない。多少太いが、対候性が良くないのか、5〜6年しか使ってない幌の糸も非常に脆くなっている ようだ。手元にアメリカ製の物が転がっているので比較し易いのだが、明らかに幌の生地も糸もよろ しくない。誰かが「アメリカは幌馬車の文化、対する日本は籠しかなかったから、幌はアメリカには 叶わない」などと言っていたのを思い出したが、ここだけ見るとあながちそうではないと言い切れ ない。

 今度、幌自体を造りかえる時がくるなら、良い生地を使ってやって、透明なビニールの面積を可能 な限り増やしてやって、形の基本は純正幌の様にしてやりたいと思っているが、当分そんなお金は 出てきそうにないのでとりあえず修理して誤魔化すことにした。

 「幌の修繕」なんてのは一昔前まではクロカン乗りではポピュラーなメンテのうちに入っていた と思われるが、最近では僕の周りではめったに聞かないので、簡単な修繕なんかも自分でする人は 随分減ったのだろうと思われる。古くからしている人は「こんなこと当たり前じゃねえか?」と 思われるだろうが、もしこんな簡単な芸当もやったことが無い人がおられるのなら、自分でする時 の参考にされてはいかがだろうか。

これから修理しようかというところのトヨタ純正幌。生地はペラ ペラで寒くなるとパリパリになって簡単に割れる。色が白っぽいので夏はあまり暑くならない処は 良い。 裂けてしまっている幌の先端部。裂けている部分がフロントウインド の溝にはまっているので、風圧でどんどん裂けていく。最初は左端の5cm程だけが裂けていただけ であったが、3日も放置しておいたら車体の半分以上裂けてしまった。 必需品の「指抜き」。これが無いと指に針が刺さるのでとても作業 できたもんじゃない。それでもすぐボロボロになるので、使わなくなった皮手袋などの皮を付けて 補強してやる。 僕のお好みなのはあまり太くなくて、するどい針。最近は糸を通さ なくても、針の後部から押し込むだけで穴を通せるタイプの針があるが、針の後部が二つに割れている ので幌などのゴツい生地はとても縫えたもんじゃない。(指抜きを使っていてもすぐ貫通してくる) なお針は長い方が抜きやすいので使いやすい。
一時間程度で1m近く縫い合わせてみました。見栄えは当然のこと ながらよろしくありません。糸は針の穴にギリギリ入る程度の太めの物が丈夫で良い。 ブリがついたので幌後部の裂けた部分も結い合わせてやる。ここは 布が重ねてないのでスイスイと縫えれる。 さて、ここからは後日のメンテ。幌の無い状態の車。純正幌と違 って、社外製幌は外しやすい。 オプティマがとうとう逝かれたので急遽バッテリーを探した。 オプティマを手に入れる暇がなかったので、ボッシュの密閉型を高い金だして購入(涙)。
ウォッシャー液のラインの分岐にスピコンを付けてウインチモータ ー、ラジエター、ギアボックスにかける水の量を調整出来るように工夫。材料代は廃品なのでタダ。 SATもここまでくるともう限界を通り過ぎている。指で指したと ころはトレッドが剥離して、さらにグルービングした処のカーカスまで剥き出しになっている。 組むのが面倒臭い純正幌をねじ込むように組んでいく。とりあえず フロントウインドーに苦戦しながらねじ込む。 後骨を組んで、幌を取り付けていく。付けていると幌が破れていく のが泣ける。
ズラリ揃った”馬”。ストロークの長いダルマジャッキも3本ある し、小さいがガレージジャッキも有るので、とりあえず困ることはない。 なんとか、幌も張り終えることが出来た。そういえば以前この幌を 組んだ時は人に手伝ってもらったので、組むのは楽勝だったのを忘れていた。ちなみにこの車を買った ときは社外製幌が付いていたので、純正幌はBJ70の物です。 運転席から後ろを見た風景。視界が良いというのは嬉しいことだ。 下のほうに見えているのは下の子供用のチャイルドシート。初めてこれを見た人はほぼ間違いなく 絶句している。 とりあえず元に戻せました。そろそろ外が寒くなるので外でする メンテは余程のことがなければ春までおあずけとなります。



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