自分流悪路走破考察


BJ74VとPZJ70の運転時の比較〜オンロード編〜

[2002-12-27]

 一応、PZJ70は僕の車でBJ74Vはかみさんの車ですが、土日は殆ど僕の運転でBJ74V に乗っているのでオンロードでの経験は変わらないと思います。あくまでもPZJとの比較になりま すが、僕の愛機の方をエコヒイキしたりはしませんのであしからず。BJ74Vは街乗りでは随分と 「使いにくい」「疲れる」という印象があります。まずラフなエンジン。エンジン音がやかましいと か振動が大きいというのはこの際置いておいて、アクセルをON/OFFした時のエンジン回転の変化 にスムーズさが欠けます。アクセルをONした時の暴力的な加速は気持ちがいい時もあるんですが、 エンブレをかけようとアクセルをスッと離したら「ガクガク・・」と多段階に車速が落ちるのは どうやら13B−T共通みたいです(他のどの車も乗ったらそうだった)。何度か「スムーズに減速 してやろう」とアクセルを繊細に戻すのを試しましたが、PZJ並というのは殆ど不可能です。 アイドリング(650回転付近)では4気筒直噴ディーゼルならではの図太いトルク感が楽しめます が、1000〜1600回転付近となるとスッとトルク感が無くなり、ターボが効きはじめるとまた モリモリと走り始めます。ですが「過吸して無理やりエンジンを廻しているなぁ〜」というフィー リングです。

 下に、搭載するミッション(H55-F)のギア比を書いてますが、この通り随分とギア比が開いて いるので街乗りでは「2速は吹け上がり過ぎるが3速はダメ」などということが度々おこります。 PZJでは3速で曲がれる直角コーナーも減速比が低いにもかかわらずBJでは中速トルクが不足 していてダメなどということが度々あります。ですから家の近所などの混みいった場所を走る時など はPZJ並のキビキビとした走りやグウタラ走りは不可能です。「街乗り(特に曲がり)はゆっくり 走るぞ」「一呼吸おいてゆっくりギアチェンジ」とあらかじめ肝に命じておけば落胆せずに済みます。 街乗りでの不快感も高速で走る時や延々と続くのぼり道などではターボパワーに物を云わせて スイスイ走れるので帳消しという処でしょうか。

   うちはPZJ、BJともに235−85R16サイズのタイヤを履いているのですが、PZJは 2速発進はほぼ不可能ですが、BJは登り道を除き2速発進が容易です。その分ギアチェンジは減る と思われるかもしれませんが、いざ走り始めたらPZJの方が中速トルクは太いおかげでギア チェンジは少なくラクに走れます。ちなみにBJで一回り小さい、純正タイヤサイズを履く事がある と驚くほど乗り易くなります。やはり純正というのはバランスが取れているんだなぁと感心しました が、BJ74Vでクロカンされるなら純正サイズより大きめのタイヤを履いているでしょうから、 ファイナルダウン(4.111→4.556)にしてやると、街乗り・クロカンともに扱いやすさが グッとアップするんじゃないでしょうか。僕のPZJ70の方ではそれほど街乗りでの不満はありま せんし、高速走行時にエンジン回転を少しでも抑えたいのでファイナルは4.111のままです。 一応、4.556のリング&ピニオンも持っているのですがBJ系の頃に比べて小さくなったフロ ントデフを見るたびに「やっぱり交換するのは辞めておこう」と思ってます。

 話が脱線したので元に戻します。BJ74Vに乗った直後にPZJ70に乗ると、まずステアリン グ・シフトの操作が軽いのでほぼ変わらぬ車重ですが身軽な感じがします。BJ74Vで1速発進 する場合などでは雑にクラッチミートさせても平気ですが、一般的なガソリン車ほどではないにして も少しPZJ70では繊細なクラッチ操作が要求されます。なお、BJ系の1速はあまりにも低い 減速比ですので、普段は2速発進を多用してます。PZJ70ではアイドリング付近のトルク感が 薄いのとギア比の問題でノーマルでは2速発進はほぼ不可能です。

 PZJ70でいざ走り始めると、スムーズなエンジンとギア比のつんだミッション(R151−F) はスコスコと楽にシフトが操作出来るので随分と「乗用車的な」感覚で運転出来ます。またブレーキ も一回り大きいのでよく効きます。上でも書きましたが、中速トルクが比較的太いので、減速して からまた加速する場合などでは頻繁なシフトチェンジを要求されるBJ74Vと比べて、より「ズサン な」運転が可能です。ちょっと脱線しますが、BJとPZJをそれぞれ乗り換えると一番の違いは やはりミッションのギア比なので、シフトダウンしながらエンブレを効かせる場合などでは意識して エンジン回転を調整する必要があります。具体的にいうと、2速ではBJの方が低いのでBJの方を 使う場合はよりアクセルを強めに踏む、といったところでしょうか。

 PZJ70に乗っていて一番ストレスを感じる場面はやはり絶対的パワーはない(115馬力) ので延々と登りが続く高速道路や山道でBJ74Vなどに置いていかれるところでしょうか?(笑) 「もう少しパワーが欲しいなぁ!」と思うこともありますが、パワーが無い為に耐久性が犠牲にな ってないというメリットもあります。あと最近気になるのですが、身近なPZJ70(R151F 搭載車)がミッショントラブルを度々発生させていることです。R151Fは3世代ほど前の ソアラ・スープラで搭載されていたミッションだというのはわりと有名な話らしいのですが、これが 本当ならパワー的にいうと200馬力程度にも耐えれるハズなので、わずか115馬力程度の馬力し かない車で使うとは「なんとも贅沢な!」などと思っていたが、ちょっと考え方を変える必要がある のかもしれない。最近のコイル化された70系や105系でも確かMT車ではR151Fが搭載され ていたハズだが「本当に大丈夫なの?」と心配しています。コイル70系ではシンクロが強化されて いるなどとある雑誌で読んだ記憶もあることはあるのですが、5速のギアが割れた・・などという 事例には全くシンクロの強化というのは関係ないですよね。

 そんな訳で最近では80系のミッションにも興味が出てきた。80系でも1HZという1PZの 6気筒版ではH150−F型ミッションが搭載されていたり、1HD−T(6気筒のターボ付き) ではH151−F型というのが載っている。下にギア比の一覧表を載せておくが、70系では ローレンジが1.963である(プラドは除く)のに対して、80系では2.448と2.5倍近く の減速比を持ったパートタイム用のトランスファーが搭載されている車もある。ここは「オンロード 編」なのでローレンジでの総減速比の話はしないが、随分と魅力的な話である。

 実際にはH151FやH150Fを格安で手に入れることは難しいので貧乏な僕ではほぼ実現が 不可能なので、より現実的な「R151Fでなんとかやっていく」という手段を採っていくしかない。 最近、走行距離4万キロ弱の程度良のR151Fを放出した代わりに5速のシンクロが噛み込んだ とおぼしきR151Fがうちに嫁いできた。可能な限りO/Hを自力で実施したいと思っているが、 こればかりは車の整備工でもないのでやってみないとどうなるか分からない。まあこういう苦労も しておけば、普段から「車(ミッション)を労わって走ろう」と今まで以上に慎重で繊細な運転が 身に付くかもしれない。

 
ランクル70系・80系マニュアルミッションのギア比一覧
1 速2 速3 速4 速5 速後 進
H55−F4.8432.6181.5161.0000.8454.843
R151−F4.3132.3301.4361.0000.8384.220
H151−F4.0812.2941.4901.0000.8814.313
H150−F4.5292.4641.4901.0000.8814.313

 《追記》某氏より「HDJ81VとHZJ81Vの搭載ミッションの形式名称が違うのでは?」と いうご指摘を頂きまして訂正しております。参考元の文献を改めて見直してみると驚くほど誤植があると いうことに気が付きました。(例えばHDJ81VにH150Fが搭載されるとか、F151Fが 付くなどなど)1HZにH151Fが付くと書いていたのは当方の単純なミスです。申し訳ありま せんでした。



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