自分流悪路走破考察


隣の集まり

[2003-10-20]

  先日は天候も良かったということで自分達以外にも大勢来られていました。お隣はというと、ほぼ どの集団と同じく走破重視。うちはというとわざとハメては微妙な操作を繰り返して脱出を 繰り返す・・。なんとも正反対な走り方ですが、うちみたいな練習法を取っている集団というのは やはり珍しいでしょう。

 多くのクラブ、多くの集団、多くの人にとってみると「理想的な走りで走破してその快感を楽しむ」 というのが非常に重要だと思います。走るところの厳しさの差や走り方(自走だけで走破するか別の 方法まで含めて移動させるのかとか、人の手を借りるか借りないか)の差はあるかと思いますが、 「より上手くなる」とするなら「より危険な場所」、「よりクルマにとって厳しい場所」を攻め 続ける必要があるといえるでしょう。

 自分も腕にそぐわない場所を攻め続けて、自分のクルマはあーなりました。クルマがあーなった ことで得られた技能だとか感覚や考え方などもあったとは思うのですが、多くの人にとっては現実的 にそういうスタイルは不可能でしょう。自分もこの先そのスタイルでは続けれないですし、ある種の 虚しさも感じることがありました。

 そんななか、お隣の集まりの走りを観ていると「あー、そういうこともあったっけなぁ」という 感想がありました。とりあえず「厳しい場所を走れたら勝ち」だとか「わざとコケそうな体勢に 持ち込んで、他人に対しての優位性をあらわす」とか「人がコケた・危ない体勢になったのを見て お祭り騒ぎする」というのは、随分前に自分もしていたことですが、ある種の懐かしさもあります。

 自分は運良く引退しませんでしたが、自分の周りでは辞めていった者も多いですし、辞めずに 続ける人の中でも長く続けている割に切れも冴えもない走りの人もいます。長く続ける割にそれ ほどの上手さを感じさせない人を観察していたら、ある種の貪欲さが欠けていることが多いみたい です。自分のしていることに満足しているというのもあるかもしれませんし、むちゃなことをして クルマを痛めるようなことをしてまで走りたくないというのも分かりますが、他人のよい処を貪欲 に盗んで、さらに上手くなろうという気迫というか気概に欠けていると感じることもありますし、 概ねそういう方は年配者が多いので自分のスタイルを確立してしまっているというのもありますが、 他人からの忠告には一切耳を貸さない方もまた多いというのも事実でしょう。

 以前どこかで「他人の言葉ばかり信じるようでは困る」とは書きましたが、「他人のすることの 良い面を全く受け付けないようではさらに困る」とも思います。自分でいろいろと創意工夫を重ね ていく想像力・創造力を兼ね備えた人ならそういう必要も少ないかもしれませんが、自分も含め 大勢の方はそういう天才はいないでしょう。

 振り返って自分達のしている練習方法を見てみれば、特に走破性重視な一般的な人や初心者から すると「なにやってんだか?」「ヘタクソな集団だな」と思われるに違いないと思います。おそらく それは間違いないでしょう。特に先日のように「わざとハメて」などということをしていると そう思われても仕方ないのかもしれません。ここで重要だと思うのは「他人からの目を気にして クロカンするのは避けた方が良い」ということです。お祭り騒ぎの好きなクラブなどと一緒になって 辟易するのがムチャして走破したり、コケたりコケそうになったりという場面で異常に囃し立てる ことです。上手く走破した場合も同様ですが、「他人から上手くみられたい!」と思うあまりに ハイテンションでガリガリと攻めまくるのは、一時的なストレス発散には良いのかもしれませんし、 それしか興味の無い人からしてみると当然の行為かもしれないのですが、随分と幼稚な趣向です。 思考回路は幼稚園児の遊戯と変わらないと思います。公園で遊んでいた三輪車が体が大きくなって 四輪駆動車になっただけに思えます。

 「他人の目を気にせずに、自分の信じる道を突き進む」というのは難しいことです。特に四駆乗り は「他人には絶対に負けたくない!」という負けん気の強いタイプ(私もそうですが)が多いと思う のですが、特にそういうタイプの方が「他人から下手くそと思われることはしたくない」と思うのは 至極当たり前のことかもしれません。負けん気の強いタイプに「ヘタかと思われる訓練を続けること」 を強要するのは難しいと思いますし、敢えて私も他人に練習方法の強要などはする気はありませんが、 ここは「ヘタと思われても構わないから自分の信じる方法で腕を磨け!」と言いたいですね。

 四駆での悪路走破という趣味は非常に歴史の短い趣味だと思います。また、競技はありますが、 どの競技もクロカンに直結しているとはいえないと思います。まだまだ未成熟な世界の話ですので、 ダメな処はダメ、他所の世界からの良い処は積極的に導入していく積極性、柔軟性、冷徹さは持つ 必要があると思います。マナーが「最初から」悪い、これからもNox法の絡みもあってこれから 続けるのに非常に厳しい環境の趣味であるとクロカンをする全ての人が心に刻んでおく必要が 絶対にあると思います。これからクロカンをする人が始めやすくなる様に、今クロカンをしている 人が長続きできる趣味として定着していけれる様に、世間的にも認められた趣味となる様に、私も 含めて、特にここにこられて「自分流・・」を飽きもさせずに読んでくれている危篤な方全てが 努力していく義務があると思う今日この頃です。

 「他人から下手くそと思われる練習を続ける」ことに話を戻すと、練習が義務のようになるのでは 私も含め、長続きはおぼつかないですし、定着化も難しいと思います。先日の特訓に来られていた 方がおっしゃってましたが「じわーっとブレーキを踏んでいってタイヤが止まりそうになったときに ジワジワとクルマが前進することがあるんやね!」と感心されていました。練習には、それに 相応しい「達成感」というのが非常に重要であると思いますが、条件だしや課題を考える私の方でも、 より効果的な課題(訓練内容)などを考え出すのが当面、最も重要な課題ではないかと思います。 まぁ、今のスタイルで練習するようになって、かれこれ2〜3年は経ってますので、他人よりは そこらへんのノウハウは多少あるとは思いますが、万人に共通した練習方法とか、それぞれの クルマに合った練習方法とか、それぞれの悪い面の指摘をしてあげるという点では私だけでは手に 余るということもありますので、梶原道場の訓練に参加してくださる皆様のご協力を期待したい と思うのです。

 一応私が道場主という立場に置かせてもらっておりますが、私なんかより遥かにクロカン歴が 長く、沢山の経験やノウハウを持っている方のご協力も不可欠ですので宜しくお願いします。もちろん 「クロカンの流儀の違い」などの些末時は全く問題ありませんので。



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